「アラフィフにもなって、独身実家暮らしなんて信じられない。」
「家事とか何もしないし、お金かからなくていいよね?」
これらがアラフィフ実家暮らしに対するイメージではないでしょうか。
では実際のところはどうか?実家暮らしはストレスフルなのか?それとも天国なのか?
私は40台後半で独身です。70代の母と80代の父の三人で父の買った家に住んでいます。働き続けてきましたが、一度も一人暮らしをしたことがありません。
こんな実家暮らしのプロの私は、両親との関係で問題も抱えていますし、実家暮らしの恩恵も受けています。
実家暮らしのプロの私から言わせると、「実家暮らしはストレスフルでもあり天国でもある」です!
この記事では実家暮らしの問題と取り組みを書いてみようと思います。
子供部屋おばさんのメリット・デメリット
子ども部屋おばさんとは
ひと昔前で言うと「パラサイトシングル」の事ですね。
まぁ、悪口だよね…。ショック。
ここでは、子供部屋おばさんのプロとして、実家暮らしのメリットデメリットを考えてみようと思います。
メリット
経済的に余裕が出る
通勤できる範囲に実家があるならば、一人暮らししなくて済むので、家賃がかかりません。
家賃・食費・光熱費を含めて数万円は家に入れていますが、一人暮らしの場合と比べると格段に安いです。
給料が高かったら、本当は一人暮らししたいんだよねぇ…
親の健康をチェックできる
親と遠く離れて暮らしていると、分かりにくいですが、毎日親と顔を合わせているので、親の健康状態が何となくは把握できます。
- 「最近食べる量が落ちているな」
- 「何か夜起きていることが多いな」
- 「最近手が震えてきているな」
などと、自然に分かります。老化現象であればしょうがありませんが、何かの病気のサインが出ているかもしれません。
心身の不調を少しでも早く察知できることはお互いに安心できますね。
互いに助け合うことができる
70・80代ともなると出来なくなることが色々と出てきます。
- ネットの申し込み全般(ネットスーパーの申し込みやマイナポイント申請など)
- スマホや電気製品の操作
- 高いところの作業や重い荷物の移動
アラフィフの私でも、スマホやPCの操作は苦手で自信ないのに、シニア世代にはかなり厳しいと思います。
今の時代何かとスマホを使わせるので、見ていて可哀そうなくらいに大変そうです。そういう訳で、私は専らIT担当です。
父親のPCはもはやカオス。変なメールがたくさん来てるよ。きっとやたらめったらクリックしてるんだろうねぇ。
私ももちろん両親に助けてもらっていることがたくさんあります。
- 相談に乗ってもらえる
- 話し相手がいてさみしくない
やはりありがたいです。
デメリット
生活リズムが合わず、ストレスがかかる
一人暮らしだと自分のリズムで生活できますが、働いていると親とのリズムは違ってきます。
家族を持っている人なら誰でもそうですが、高齢者とは特にリズムやスピードが違ってくるかなと思います。
- 食事の時間とペース
- 土日と平日の違いがない
- 何でも時間がかかる
- 一緒に行動しようと思うと、なかなか思うようにいかない
もうそういう時は、別々に行動して、お互いに相手のリズムを尊重するしかありません。
好きな時間にお風呂入って、ご飯食べられたらいいよねぇ
世間体が悪い
ただ職場に自宅が近かっただけだから、気にしないようにしていますが、
「実家暮らしって信じられないよね」
という人もいます。
確かに人に自分が実家暮らしだと説明する時に、少し恥ずかしい気持ちになるのは事実です。
さすがにもうプロなんでもう気にしませんけどね…。
人には事情があります。親御さんの看病をされている方もたくさんいますよね。人の生活にとやかく言うのはおかしい!
【親のため込み症問題】物が多いけど捨てられない!
母が物をなかなか物を手放さず、物を大事にし過ぎます。ため込み症とも言えるかもしれません。
三連休などを利用して、何回か一緒に断捨離を試みましたが、なかなかうまく行きませんでした。すぐ前の状態に戻ってしまうのです。
- 同じ用途のものがたくさんあっても、数を減らせない
- 昔の着られない服でも、いいものだから捨てられない
- おばあちゃんのだから思い出に取っておく
- 〇〇さんにもらった物だから、捨てるのは悪い
などと、色々処分できない理由を付けて、ものが減りません。何なら増えていく一方です。
なんでしゃもじが7個もあんのよ?
50年前のピンピールなんて、だれがはくのよ?どう見ても入らないのよ…
自分の部屋や洗面所やキッチンをまずきれいにする
母の持ち物はなかなか断捨離出来ない時は、ある程度小さなスペースの洗面所や台所の物を断捨離をして、スッキリした空間を見てもらいます。
洋服や小物など、母は個人的な物をどうしても捨てられない傾向が強いので、比較的執着していない場所から整理してみました。
キレイでスッキリした状態の良さをまず理解してもらう。これが一番だと思います。
またすぐ戻るんだけどね…。やらないよりは全然いいのだ。
フリマアプリでお小遣い稼ぎを覚えてもらう
- 「お金を出して買った物を、簡単には捨てられない」
- 「高かったのにもったいない」
という意識があるようなので、またお金になって戻ってくる「フリマアプリで売る」ことはそんなに拒否反応はありませんでした。
自分が持っている使ってなかった物がお金になるのは嬉しいようでした。
値下げを要求されたり、メッセージをやり取りしたりとコミュニケーションを取ることもいい刺激になるようです。
ただスマホの操作はほとんど私たちがやらないとだよね~。スマホも頑張って操作覚えてほしいなぁ。
【TVの音量問題】テレビの音が大きすぎてうるさい!
あともう一つ悩ましい問題があります。
- テレビの音が聞こえにくいため、父が音量を上げ過ぎてしまって、外までテレビの音が聞こえる
- 父親と一緒にテレビを見ていると、音が大きすぎて耳障り
父親の耳が遠く、気付くと音量がかなり大きくなってしまいます。
聞こえないと、耳に手を当てたりして、周りの人に「聞きにくいから静かに」という無言のアピールをします…笑
自分も大音量のテレビに慣れつつあって、怖いよ
集音器やテレビスピーカーを使う
最初は補聴器を買おうかと話が出ましたが、父親の反応があまり良くありませんでした。
というのも
- 補聴器は高い
- 耳鼻科と補聴器メーカーの癒着を嫌がっている
の2点から補聴器を嫌がりました。耳鼻科で紹介してもらう補聴器メーカーは1社だけで、とても高価だったので、補聴器にはあまりいいイメージがないようでした。
ということで、父親は集音器とテレビスピーカーを使っています。
良く聞こえるそうです。
SONYの首掛け式集音器とミライスピーカーを使ってますが、今のところ買ってよかったと絶賛しています。
ストレスフルでもあり天国でもある実家暮らし
ため込み症問題や音問題など、親と暮らすことはストレスでもありますが、いいこともあります。
最近思うのは「自分の老後を考えることが多くなる」ということです。
数年でIT技術も飛躍的に発展する世界なので、何十年後の私の老後生活なんて、今から想像しても全く分かりませんが、人間がどのように老いていくかというのは、親と暮らしているからこそ分かることです。
身体がどう変わって、生活リズムにどのような影響が出て、どういうことが面倒になるか。何が出来なくなるか。
人間は老いていくんだということを実感できることは大事なことだと気付きました。
少しでも元気でいるために、運動教室に通ったり、人付き合いを大切にして色んな人に会いに行ったり。
どういうことをすると、健やかに毎日を送れるか。
親の生き方からいいことも悪いことも学ぶことが出来ます。見習いたい所を学んで、良くない所は反面教師として、肝に命じて老後に活かせればいい。実家暮らしも本人の意識の仕方によって、良くも悪くもなる。
どうせ一緒に暮らすのだから、よりよく生きていける知恵を蓄えて行こうと思っています。
ストレスフルでもあり天国でもあるのが実家暮らしです。
自分と同じように親も私に対してストレス感じてるはずだからね、お互い様だよね。